退職するまでの流れ。
5年以上勤めた会社を精神的に限界になって退職しました。
私の場合、実際に退職届を提出してから、最終出勤日を終えるまでの流れはこんな感じでした。
退職を伝える前の準備。
退職の申し出はとても勇気のいることですが、退職の意思を伝えてすぐ終わるわけではありません。
必ず「なぜ退職したいのか」「退職日はいつにするか」を聞かれます。
現場の雰囲気に流されて引き止めにあったり、退職を伸ばされてしまわないように、
あらかじめ自分の中で以下のことを決めて書き出しておくと良いです。
・差し障りのない真っ当な退職の理由
・退職日
・最終出勤日(引き継ぎや有休消化期間)
上司に退職の意思を伝える。
退職の意思を伝えたのは、退職日の3ヶ月前、最終出勤日の1ヶ月半前でした。
まだ気力の残っている月曜日の朝一番に、人事権をもつ直属の上司に退職の意思を伝えました。
後に伸ばすほど消耗し、決意が鈍ると思ったからです。
勇気がなかったので呼び出しはメールにしました。(本当は口頭の方がいいに決まっていますが、もう気力が残っていませんでした。)
「お話したいことがありますので、ご都合のいい時間を教えてください」のような、そっけない文面だったと思います。
上司は普段とは違う雰囲気を悟ったのか、すぐに駆けつけました。
別室に移動し、勇気を出して退職の意を伝えました。
理由を聞かれたので、あらかじめ用意していた差し障りのない理由を話しました。
関連記事:【退職の理由】聞かれたら。どこまで話した?上司に伝えた建前と本音。
退職日や最終出勤日を決める。
退職の意向を伝えた後は、退職日や有給消化について話し合いました。
退職届に書かなければならないのは「退職日」で「最終出勤日」ではありません。
最終出勤日に関しては、余っている有給や引き継ぎの日数を考えながら上司と相談して決めます。
退職の日程は基本的に私の希望通りになりました。
「引き継ぎの期間を(後任が決まるまで)3ヶ月はとってくれないか」と打診されましたが、あらかじめ自分の中で結論を決めていたので自分の主張を通すことができました。
40日近く残っていた有給も全て消化すると伝えました。
会社に拒否する権利はないようで、強く反対されることはありませんでした。
退職届や各種書類を提出する。
退職届は退職の意向を伝えた翌日にすぐ提出しました。
退職届の用紙は、退職の意向を伝えてすぐにその上司を通じて手に入れました。
「一身上の都合」という理由と退職日・署名と日付を記入する、とてもシンプルなものでした。
ドラマのように手書きではなかったです笑。
退職届を入れる封筒は自分で適当に用意しましたが、他の人に見られたくなかったので、表に「退職届」の文字は書きませんでした笑。
どうせ辞めるんだから。「普通は〇〇する」とか円満退職とかもうどうでもいいと思いました。
なるべく自分にこれ以上負担がかからない、一番ラクな最低限の方法を選ぶようにしました。
退職届を出して数日後、退職に関わる書類をいくつか渡されたので記入しました。
関連記事:【退職④】退職後、夫の扶養に入る(主婦になる)場合の手続きの順番や必要書類。
周りに言う&引き継ぎをする。
仕事の引き継ぎをしなければならなかったので、後任となる同僚には早めに話しました。
その他の同僚には、退職日が近くなるまでなかなか言えませんでした。
ただ、1人に打ち明けると一気にうわさになって広まりました笑。
退職までが辛い理由。
退職とは、勇気を出して上司に退職届を提出すれば終わりではありませんでした。
その後、約1ヶ月半ほど引き継ぎの時間をとるため会社に通うことになりました。
決してポジティブな理由で辞めるわけではないので(精神的に限界になって退職)、退職するまでの1ヶ月は正直苦痛なものになりました。
一気にやる気がなくなる。
まず、仕事へのやる気が一気になくなりました。
もともとモチベーションが出ない状態で、無理やり低空飛行で何年も飛んでいる感じだったので、ついに飛行機がドスンと地に落ちた感じでした笑。
仕事を滞りなく終わらせるとか、上司や同僚との人間関係を良好にするとか、全てがどうでもよくなりました笑。
日々の仕事はもちろんあるので、お客さんに対しても同僚にとっても、愛想もやる気もない態度の悪い人に見えたかもしれません笑。
でも最後の最後に派手にやらかすわけにいかないし、静かに消えたいと思っていたので、最後こそ慎重にならなければならないのがとても苦痛でした。
残る人に罪悪感を感じてしまう。
また、辞めることを部署の全員に責められている気がしてなりませんでした。
現場はいつも「人手が足りない」または「人がいても能力のある者が足りない」という状況でした。
自分のやる気はなくなる一方で、人出不足の部署の忙しさは増すばかり。
申し訳なくなって中途半端に仕事を手伝ってミスをしたら、さらに非難の目で見られる気がして、手伝う意欲がさらになくなるという悪循環でした。
「自分の気持ちの問題」であることはわかっているのですが、罪悪感はどうしても拭えなかったです。
退職までの辛い期間の乗り越え方。
どう過ごそうが必ず終わりはくる。
退職を決めた後は辛い日々がまるで延々に続くような気がしますが、この辛い期間には必ず終わりが来ます。退職届を出した以上、これは確実なんです。
仕事を辞めたいと思いながらも、悶々と悩んでいた期間に比べれば、ほんの1〜2ヶ月の引き継ぎ期間などあっという間です。
職場に残る人たちは、自分の今後の人生に全く関係のない人たちです。
退職までの期間をどう過ごし、周りからどう思われようと今後に何の影響もないのです。
適当にサボっていても良いですし、引き継ぎがいい加減でも良いです笑。
転職経験のある夫は「引き継ぎが終わったら車の中でサボって寝てた」と言っていたので、思わず笑ってしまいました。そんな人もいるんです笑。
俺はひまだったから
車で寝てたよ笑
嫌いな会社・もう辞める会社に、これ以上貢献する必要は全くないです。
退職を決意した自分に誇りを持つ。
退職の決断にはとてもとても大きな勇気が必要だったはずです。
安定した収入がなくなってでも、それでも辞めたかった。それくらい辛かった。
苦しみあえぎ、やっと勇気を振り絞ったうえでのようやくできた決断です。誰に何を言われる筋合いもないのです。
辞めることを責めてくる人がいたとしたら、それは辞めたくても辞める決断ができない人たちです。
辞める人をうらやんでいるだけ。
自分は退職を決意したことに誇りを持ち、堂々としていいのです。
辛い気持ちを第三者の誰かに話す。
仕事に行くのが辛い時は、職場に関係のない誰かに辛い状況を話してみることをおすすめします。
同僚はみな、自分が辞めることをよく思っていない気がして、誰にも相談できませんでした。
ある日罪悪感に耐えきれなくなって、辛い気持ちを夫に話しました。
すると夫は、
「気にしすぎ。全ては自分の妄想で、実際は誰にも直接何も言われてないでしょ。
どうせ辞めるんやから、適当に過ごしてたらいいじゃん。」と話してくれました。
苦しい気持ちを自分ひとりで抱えていると、必要以上にマイナス思考に陥ってしまいます。
職場とは全く関係ない人は客観的な意見をくれるので、信頼できる人に話してみると良いと思います。
誰かに話すとあっさり楽になりました。
やったら意外に心が楽になったこと。
身の回りをあえて丁寧に整理する。
私は退職までに、あえて身の回りを丁寧に整理し、心を込めて掃除をするようにしました。
これまでの会社への不満を考えると、会社の備品はそんなにキレイにしなくても、正直そのまま放置して辞めてもいいかなとも思いました笑(ひどいですね笑)。
でもあえて丁寧に片づけをした方が身が清められ、心がラクになるような気がしました。
実は、人への恨みや仕返しの気持ちは、相手より自分にとって負担になるのかもしれません。
ロッカーのホコリを丁寧に掃除し、
私物は残らず持ち帰り、
机もキレイに整頓しました。
しかしどうしてもそんな気持ちになれないなら、無理に頑張る必要もありません。
忘れ物や備品の汚れなどで、退職日より後に呼び出されるのを避けるためと思って片付けをするのがいいと思います。
退職時のお菓子を用意する。
少しでも気持ちよく退職できるよう、退職時に渡すお菓子を用意しました。
出費はかさみましたが、できるだけ円満退社にするために渡すことにしました。
心も時間もあまり余裕がなかったので、王道で確実なお菓子を適当に選ぶことにました。
デパートに出向くのが面倒だったので、オンラインショップで購入しました。
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感謝のメッセージをあえて伝える。
最後に、お世話になった人やご迷惑をかけてしまった人にメッセージをあえて書くようにしました。
会社に不満はあるにせよ、辞めるのが怖くてずるずる続けてしまった自分にも責任はあると思いました。
どんなに無愛想な顔で接しても必ず明るく声をかけてくれた人。
目の前で何度も号泣してびっくりさせてしまった人。
自分のおっちょこちょいを暖かい目で笑ってくれた人。
心に余裕が持てず八つ当たりしてしまったのに平気で笑い飛ばしてくれた人。
一目向ければ、感謝と謝罪を伝えたい人もたくさんいました。
口下手なので面と向かったら言えないだろうと思い、伝えたい気持ちは全て手紙にしました。
渡すのは恥ずかしかったですが、どうせ辞めるんですから、どう思われようと関係ないのです。
自分の本当の気持ちはちゃんと伝えたと、自分で満足できることが重要でした。
最終出勤日まで辛かったですが、手紙を書くことによって精神的に少しラクになりました。
逆に不満のある相手には
手紙を書かないことで抵抗しました笑。
最終出勤日はどう過ごした?
引き継ぎはほとんど終わっていたので、午前中はなんとなくだらだら過ごしていました。午後から最後のデスク周り掃除をしました。
そんなことをしていたら、部署からお花等のプレゼントをいただきました。
人手不足の中で辞めることをよく思っていないはずですが、形式上でもお祝いしていただいたのはとてもありがたかったです。
最後の一言を求められましたが、なんとなくありきたりな同じような内容のことを2、3周喋って終わりました。
それからは以前お世話になった部署にお菓子と手紙を配りました。
やはり対面では本当の想いをうまく言葉にすることができず、モゴモゴしてしまったので、手紙を書いておいて正解だったと思いました。
ありがたいことに以前いた部署からも形式上ですがお花のプレゼントをいただきました。
「自分は皆に嫌われている」と思い込み過ぎていたかもしれません。
挨拶したい人たちがたくさんいて、終わった頃にはヘトヘトでした。
雨の日だったので、帰宅した頃には髪の毛も感情も荷物も、もう全部ぐちゃぐちゃでした笑。
気持ちは複雑かもしれませんが、できるだけ円満に退職する方が、自分にとっても精神的にわだかまりを抱えずに済むような気がしました。
何はともかく、こうして最終出勤日をなんとか終えました。
最終日までの期間は苦痛で長く感じますが、必ずいつか終わります。
残る人たちの目を気にしすぎずに、ただ淡々とやるべきことをこなしていくだけです。
自分はどうせ、いなくなるのですから。結局はどう過ごしたっていいんです。
最終出勤日を終えた後は有給消化の場合もあると思います。
勇気を振り絞って退職を決意し、辛い日々を乗り越えた自分へのご褒美です。
仕事で奪われていた時間と気力を使って、今までやりたくても出来なかったことを思い切りやる時間をぜひ満喫してください。
最後までお読みいただきありがとうございました。